「猟銃」名鉄ホール 2011.11.24

2011年11月24日(木)13:00 晴れ
名鉄ホール 1階

【キャスト】
中谷美紀/ロドリーグ・プロトー

原作:井上靖 『猟銃』 脚本:セルジュ・ラモット
日本語監修:鴨下信一 演出:フランソワ・ジラール

_________________________________

中谷美紀の初舞台。
先にカナダのモントリオールで上演して大盛況だったという。

舞台は、ほぼ真っ暗。男性のが語り出して始まる。
この男性は、狩猟についての雑誌にどこかですれ違った
猟銃を持った男のことを書いた詩を載せたことがあり、
数ヶ月して三杉穣介という見知らぬ男性から
「その猟銃を持った男は私のことだと思う」
「私に届いた3通の手紙を読んでもらいたい」
という手紙を受け取る。
そして男は3人の女性が三杉に宛てた手紙を読み出すと
それが舞台上で演じられる。という舞台でした。

 

で!この初めの語り出す男性が、誰だろ誰だろ
ってずっと気になっていて、終わってすぐパンフレット
見たらなんと、池田成志さんでした!

 まあそれは置いておいて・・・

 要は中谷さんがこの年齢や立場が全然違う3人の女性を
1人で演じるわけで。
舞台上には中谷さんと、舞台後ろ上の方に三杉役の
ロドリーグ・プロトーさんだけ。
ロドリークさんは一言もしゃべらない。動作と表情だけの演技。

私は原作を読んでいないのですが
ここまでタイプの違う3人だと、どちらかというと演じやすい
のではないかな・・・?とシロート考えですが思ってしまいました。
だからといってもちろん簡単なわけではなく、
セットもなく小道具もほんのわずか。
暗転もない。(ほとんど暗いんだけど)
キャラクターはもちろん、衣装も台詞を言いながら変えなければ
ならないので、そこがいちばん重要なところではある。
特に着物に着替えながら演じるところは中谷さんだから似合うというか
所作がキレイで「ほんとに着替えながら話している演技」とも見える
のが素敵でした。

 

全体を通しての感想は、暗くて、何とも言えない圧迫感があって
観てる方がかなり緊張を強いられるものではありました。
まさに海外受けしそうなものだったし、これは先に海外でやっておいて
よかったんじゃないかと。

中谷さんが真摯にこの3人の女性に向き合ったんだなぁというのが
伝わるお芝居だったと思いました。

ただ、1人芝居で中谷美紀の舞台を判断したくないんですよねぇ。
もう少し揉みくちゃにされたところがみて見たい!

1月にWOWOWで放送あるらしいです。

 
猟銃・闘牛 (新潮文庫)
井上 靖

410106301X
新潮社 1950-11
売り上げランキング : 40575

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コメントする