「熱海殺人事件」紀伊國屋ホール

2015年12月 8日(火)18:30 1階 C列
2015年12月15日(火)14:00 1階 H列

【キャスト】
風間杜夫/平田 満/愛原実花/中尾明慶

【作】つかこうへい
【演出】いのうえひでのり

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池田成志さんのと、阿部寛さんのは映像で観て
馬場くんのと、雛祭爆弾スペシャルと、溝端くんのを舞台で観て
そしてついに、というか、この座組で観られる日が来るなんて誰も思って
いなかったですよね。
今回の「熱海殺人事件」は、まず演出が!いのうえひでのりさん。
そして役者陣は、風間杜夫 平田 満 愛原実花 中尾明慶。
風間さんと平田さんのコンビは33年振りだそうです。
風間さんご自身も「こんな日が来るとは夢にも思いませんでした。」と
仰っていますし、しかも、つかさんの娘さんが一緒に舞台に立つと。

 

ドキドキしながら初日。
ホールの前に写真と当時のポスターが貼ってあり、それを見る限り今回の伝兵衛は
タキシードじゃないのかぁ。と思っていたのですが、あのチャイコフスキーと共に
幕が空いたら白いジャケットのタキシードを着た伝兵衛が!

まー、格好良かったです。風間伝兵衛!
で、改めて・・・この話は、大山金太郎が主役なんだな。
って思いました。そうだそうだ、それではっきりした。色んな事が。

風間さんの伝兵衛はいわゆる主役ではなく、ただ存在感がもの凄い。
そして場をうまく回しているのが熊田。アクセントとなるハナ子。
そして重要なのが金太郎。

映像で観た成志さん、阿部さんのものは記憶が薄まってたけど
馬場くん牧田くん柳下くん英子ちゃんバージョンはまだ記憶がはっきりしている。
脚本も演出も役者も違うし、どこが違うとかってんじゃないけど・・・
今回の熱海のWebサイトにも書いてあるし、ここは変わらない部分であるあらすじ。

「熱海で工員の大山金太郎が女工を絞め殺したという」取るに足らない事件を
刑事たちがそれぞれの美学を犯人に押しつけ、何とか「捜査のし甲斐のある」
「哲学的な意味のある」事件に育て上げようとする物語。
木村伝兵衛とハナ子。熊田と富山の女性。そして、大山とアイ子との愛。
三者三様の愛憎劇が複雑に絡みあい、哀切な人間ドラマを展開してゆく。
決して色あせることのない永遠の名作である。(ホリプロWebサイトより)

 

そうなんだよね。だから中心となるのは大山なんだ。
今さら気づきました。
今まで観た中ではいちばん内容が入ってきた。
それに、演技派だけど私の中で舞台は未知数だった中尾くんがとても良かったので。
これからの熱海の見方が変わりました。
伝兵衛の美学、熊田の美学とプライド、アイ子の気持ち、金太郎の愛。
4人が1/4でいつつ、それぞれのバランスがあり、そして伝兵衛の凄さ。

それに、こんなに笑うところの多い芝居だったんだなぁって。
初日は業界関係者がかなり多かったのもあって多かったのもあると思うけど
自分も見ていて思わず笑ってしまうことが多かった。
笑わそうと思って作ったシーンじゃなくてそうなるのがいいんですよね。
分からない言葉が出てきても次の人のセリフや流れ、動きで意味を知れるとか。

初日は舞台上からも緊張が伝わり、というか客席にももの凄い緊張感が
漂っていた。
何せ33年振りなんですもんね。
3回のカーテンコール最後で、平田さんが実花さんと顔を見合わせて
ホッとした笑顔を されていたのが印象に残っている。

それから1週間後にもう一度観た時は
照明、音のタイミングが合ってきていて、客席も初日より落ち着いており
よりしっかりと観ることができました。
仕立て上げていく感じを目の前で見ている気分を味わえて本当面白かった。
で、やっぱりちょっと泣けるんですよね。

「広島に原爆を落とす日」を何度か観ても感じたのですが
つかさんのお芝居で「広島~」も「熱海殺人事件」も
夏枝がどういう女性か、アイ子がどういう女性か
それによって、受ける印象がかなり変わるんではないかと思いました。
今回のアイ子は哀しくて強い、金太郎が一歩踏みとどまれなかったアイ子でした。


今回の熱海は宝物になりましたが
また違う場所で違う「熱海殺人事件」観たくなりました。

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